こんにちは。ZOAMONです。
最近は自分がマネジメントしているチームの管理でもっと面白くできないかと頭を悩ませる日々を送っています。そしてその結果として、このような投稿ばかりしています(笑)。
今回考えたいのは、タイトルの通り、仕事をいかにつまらなく「なく」するか、です。少しわかりにくいタイトルですが、このタイトルにした理由は、仕事が楽しくなるなんてことは、自分がコントロールできる範囲が十二分に大きくなって、自分の仕事がかなり直接的に報酬にリンクしていて…というように、経営者やそれに近い立場でないとなかなか難しいのが現実であろう、という考え方からです。
仕事を楽しくするのは正直かなり難しいかなと思います。自分が今まで少なくとも会社に所属した立場の上では、仕事を楽しいと感じることはほぼありませんでしたから(笑)。
ですが、仕事をなんとかつまらないものから、まあつまらない「ことはない」ものにはできないかなと考えて仕事を設計したいかなと思っています。
今回の記事は、その1つの考察です。
ゲーミフィケーションによる仕事の設計
子供に勉強やお手伝いをいやいやではなく、積極的にさせるための仕組みを作るための方法として、ゲーミフィケーションという方法があります。
人は、ゲームにおけるタスクやめんどくさいことであれば喜んでやることが多いのかなと思います。実際に私も結構なゲーム好きで、ゲームであればめんどくさいタスクやレベル上げもずーっとやってましたし、なんなら恐怖を感じるようなところでも何故か好き好んでチャレンジしたりします。
みなさんももしかしたらそのような経験があるのかなとも思いますが、不思議ですよね。実生活のめんどくさいことは単にめんどくさいことでしかなく、やるのを後回しにしたりしてしまうことも多いかと思いますが、ゲーム内であればどんどん積極的にやっていけちゃうと思います。
これを仕事に取り入れることができれば、どうでしょうか?
ゲームほど熱中して取り組んでいくことは実際には難しいのかなと思いますが、ゲームのように人を熱中させる仕組みを応用すれば仕事に熱中する、というまでは難しくとも、少しはつまらない・やりたくない仕事にも楽しみを見いだせるのかな、というのがゲーミフィケーションです。
ゲーミフィケーションにおいて構築すべき要素
目的・ゴール
ゲームには必ず「魔王を倒す」、「宝を手に入れる」といった目的があります。この目的を達成するために、レベル上げなどのめんどくさいタスクも好き好んでやるのです。
ですので、仕事のゲーミフィケーションにおいても目的やゴールを明確にする必要があります。方向性や目的が明確でないゲームには、何をしていいかわからず先に進むモチベーションもわかないからです。
会社やチームの方向性が明確でない、もしくは納得できる目的になってしまっている場合は、目的をみんなが納得できるものとして伝わるように工夫しましょう。
タスク・クエスト
各タスクはゲームにおいてはレベル上げやクエストみたいなものです。モンスターハンターでいうと、「ガノトトスを倒せ」みたいな感じですね。アサシンクリードでも結構いろんなタスクがありますよね。結構そういうのってめんどくさいですけどそれでもチャレンジしていきますよね。
ゲームと同じで、タスク(クエスト)には難易度がありますので、難易度をチーム内で設定してあげます。難易度の基準は色々考えられますが、技術的なものであればその技術の難易度もありますし、時間のかかるものであればその時間を難易度の基準としてもいいかと思いますが、全体としてタスクの難易度を定める基準を作っておくといいと思います。
報酬・評価
タスクをこなしたら必ず報酬が手に入るべきです。敵を倒したら経験値が手に入りますし、お金などを拾える場合やアイテムが手に入る場合もあります。
この報酬はタスクの難易度と組み合わせて、客観的に納得できる報酬であるべきかなと思います。難易度が高いタスクをクリアしたらより多くの報酬を、タスクの難易度が低いものについては少なめの報酬を(その代わり簡単にこなせるので数をこなせば報酬はより多く手に入れることができる)設定します。
そして、タスクをこなすときにより早くクリアできたり、より素晴らしい解決方法によってクリアできたりしたら、評価が手に入るようにします。そうすることで、単にタスクをこなすだけではなくて、タスクをこなす中で工夫したり、より早くタスクをこなしたりするインセンティブになります。
競争化と可視化
また、複数人のチームの中である場合は、競争化要素を取り入れるとよりお互いに高め合うことができるかなと思います。こなしたタスクの数や、共通で行うタスクの場合はそのタスクの数値で計測できる部分をランキング形式で順位を付けたりすることによって、より別の人より多くこなそうというインセンティブにつながるかと思います。
そこで重要になってくるのが可視化です。
結果としてどのような状況になっているのかがわかりますと、競争で負けないように、負けてしまっている人は相手に勝つことができるようにする理由を作ることができます。
ただ、リアルタイムで見せるべきかどうかは注意しましょう。大きく差がついてしまっている場合は、その競走結果が見えているとやる気を無くしてしまうことも考えられます。
競争化で注意すること
罰則は入れない
競争化するときに罰則を入れてしまうことは、オススメしません。罰則があることは基本的には会社やチームを抜けてしまう要因にしかならないと思います。
罰則を入れるのではなく、よりタスクをこなすことに対する魅力的な報酬設計を作ってあげることが必要です。
競争で負けてしまっている人には積極的にフォローを入れる
競争で勝っている・成果が出ている人はいいのです。勝手にそのまま成果を今後も出してくれると思います。しかし、成果が出ていない人は、その人自身の力では残念ながら成果を出すことができないのです。ほっといてもいつかはコツを掴んでくれるだろう、というのは責任者の怠慢でしかないので、しっかりとフォローを入れましょう。
成果が出せていないことはネガティブ要素としてみるのではなく、成果が出せていないという事実を発見することができたというポジティブ要素として取るべきだと思います。
報酬の設計
では、報酬というのはどのように設計すべきでしょうか?
金銭的な報酬が一番わかり易いですが、必ずしもそれである必要はないと思います。また、自分が社長であったり大きな権限をもっていない限りは、簡単にそのような報酬を用意することもできないと思います。
ゲーミフィケーションの日本での第一人者と言われる深田浩嗣によると、報酬(リワード)には3種類あります。
マネタリーリワード
ポイントやクーポンなども含めた、金銭的な価値で評価される報酬です。ーミフィケーションの報酬として一般的に使われがちですが、外発的動機に基づいているため、長期的に利用者と関係性を持続させるというよりは、短期的に行動を促したいときに有効とされています。
インナーリワード
達成感やスキルアップなど、自分自身の中で強く意味を持つような報酬です。タスクをこなせた人だけが招待されるイベントなど、自分だけが特別待遇を受けるようなものも含まれます。ただし、その報酬として設定したものが利用者の目的に明確に沿わないと機能しない場合があります。
タスクをこなす人にとって、本当に意味があるものであるのかを1on1などで確認しながら設定すべきでしょう。
ソーシャルリワード
利用者同士など、他者から承認されることで満足感を得られるリワード。他者からの賞賛や社会的ステータスの付与だけでなく、利用者同士の交流も含まれます。
インナーリワードに見られる自己実現欲求や、ソーシャルリワードの承認欲求などは、「マズローの欲求5段階説」でも上位に位置づけられています。ゲーミフィケーション施策の目的やタイミングに応じ、これら3つの報酬を使い分けたり組み合わせたりして効果的に設計できるといいでしょう。
まとめ
本記事では、つまらない仕事をいかにつまらなく「なく」するのか、その一つの方法としてゲーミフィケーションというものを考えてみました。
今回は概念的なところでしたが、今後はより実践に沿ってやるとどうなるのか、というところを記事にしたいと思います。
お楽しみに!
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